2022. 9. 12 - 9 - 25
フルクサス 「FLUXUS」
このたびボヘミアンズ・ギルドでは1960年代を代表する芸術運動のひとつであるフルクサスに焦点を当てた展覧会を企画開催いたします。
リトアニア生まれのジョージ・マチューナスの呼びかけで結成された「FLUXUS」。この名称にはラテン語で「流れる、変化する、下剤をかける」という意味を持つかたわら、英語の「flux(溶かす、液体にする)」に「us(我々を)」を付け加えた造語としての意もあると言われています。その名の通り彼らは流動的でグループとしての厳格な定義こそ持ってはいませんでしたが、高尚にして閉鎖的な既存の芸術に対して抗い、芸術の意味を拡大、変化させていく反芸術としての意図を共通して持っていました。またディック・ヒギンスが「インターメディア」と称したように絵画、音楽、建築、詩、パフォーマンスなどを股にかける領域越境的な表現を特徴としたグループとしても知られています。
ドイツ、アメリカ、日本など10ヶ国のアーティストが参加。主なメンバーは、ナムジュン・パイク、ヨーゼフ・ボイス、ヴォルフ・フォステルら。日本からも久保田成子、靉嘔、一柳慧、刀根康尚、オノ・ヨーコ、武満徹 、小杉武久 、塩見允枝子 、ヨシ・ワダなどが参加しました。1966年には、ハイレッド・センター(高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之)のハプニングを「FLUXUS」名義で再演するなど活動は多岐に渡っています。
今回の展覧会ではジョージ・マチューナスを含め、関連したアーティストたちの作品を展示いたします。一つの視点では決して捉えきれない「FLUXUS」という集合体の軌跡を是非ご高覧ください。