2020. 12. 1 - 2021. 1. 17
高松次郎・赤瀬川原平・中西夏之 Hi-Red-Center(Jiro Takamatsu・Genpei Akasegawa・Natsuyuki Nakanishi) 「ハイレッドセンター」
このたびボヘミアンズ・ギルドでは「ハイレッドセンター」展を開催いたします。
ハイレッド・センターとは高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之の3名により1960年代前半に結成された前衛芸術グループです。
彼等は様々なイベントや行動によって、それが芸術であるかないかという事を制度的に問いかけようとしました。オリンピックを前に警戒が強まる東京の路上で、秘密組織的な印象を漂わせた行動を起こしたり、逆に過度に公的機関の重要事業を装ったりと都市を撹乱するもので、路上・電車の中・ホテルなどの日常的な場所で非日常的な行為を行う過激な「イベント」で世間の注目を集めました。
活動当時、フルクサスのリーダーであるジョージ・マチューナスは彼らの実力を認め、許諾なしでフルクサス・メンバーにしてしまったというエピソードがあります。
また、裁判制度を逆手に取った『千円札裁判』ではグループの名を世間に知らしめましたが(後に紙幣価値がないため罪に問われない零円札も制作)、約四十年を経てこの事件を知ってか知らずかバンクシーも世間を茶化すように偽札を制作しました。
ようやく時代が彼らに追い付いてきたということかもしれません。
本展示ではハイレッド・センターの中心人物であった高松次郎、赤瀬川源平、中西夏之の3人の作品と共に、イベントにも参加していたネオダダの風倉匠の作品も合わせて展示いたします。
本の街・神保町にて少しでもハイレッドセンターの魅力が伝われば幸いです。
皆様のご来場お待ちしております。
協力: gallery a-cube / 十和堂 / 古書 日月堂 / 喇嘛舎